ちょうど20年前に結婚し、2人の子供とともに家族4人で暮らしてきました。
元々、妻も私も家の中では自己主張が強く、互いに妥協することがないため、些細なことで喧嘩になることはしょっちゅうでした。
喧嘩の後、妻の根は深く、機嫌が直ってまともに口を利けるようになるまでかなりの時間がかかり、私は言葉では逆効果だと思い、黙って買い物をして家事をして手助けをすることで、和解する瞬間をひたすら待ちました。
そして、「これからは自分が妥協しよう。優しくしよう」と誓うものの、それも長くは続かず・・・。
娘と息子は5歳離れているため、妻は子育てがずっと続いて大変だったと思います。
当然、妻も子供たちの生活が中心で、私のことは食事と洗濯以外はお構いなしで放置。
私もそのことで不都合はなかったのですが、ときに、家の居場所がないような寂しさを感じ、ウチは普通の円満な家庭とは少し違うな、子供たちが成人したらいずれ離婚なのかな、とぼんやり考えることもありました。
そんな中、昨年、私は長年勤めていた会社を辞めることにしました。
両親が病気になったこと、仕事上のストレスが多く自分も精神的に不安定なったこと、など様々な要因があり、辞めるなら50歳までと決めていたからです。
ただ、さすがに、このことは妻にとってに決定的だったのでしょう。
私は実家に追いやられ、離婚届に押印するよう迫ってきました。私は離婚する気はなかったものの、妻の気が済むようにと押印だけして預けておきました。
子供たちのこともあり妻も悩んだようで、半年後、正式に離婚届を提出したと連絡がありました。
今となっては、喧嘩を繰り返してギスギスした生活を続けるよりはマシだろうという思いよりも、50歳でバツイチの独身となった情けない思いが強く、子供たちのこと、喧嘩仲間としての妻のこと、日々思い出し未練が残っています。
新たな仕事で稼いで仕送りすることだけが生きがいで不幸な感じです。今更遅いのでしょうか。