「離婚率って、何組に一組なんだろう?」
ニュースやネットで、こんな言葉を見かけたことはありませんか?
「日本では3組に1組が離婚する」
結婚している方にとっては、少し不安になる数字ですよね。
今は夫婦関係がうまくいっていても、将来どうなるかはわかりません。反対に、妻との関係が悪化している方は、「自分たちも離婚することになるのだろうか」と気になっているかもしれません。
ただし、ここで知っておきたいことがあります。
「3組に1組が離婚する」という数字は、同じ年の婚姻件数と離婚件数を比較した目安であり、結婚した夫婦の3分の1が将来必ず離婚するという意味ではありません。
この違いを理解していないと、必要以上に不安になったり、反対に離婚のリスクを軽く考えたりしてしまいます。
この記事では、厚生労働省の人口動態統計をもとに、離婚率は何組に一組なのか、日本の離婚件数はどう変化しているのかをわかりやすく解説します。
- 日本の離婚率は何組に一組なのか
- 「3組に1組が離婚する」という説の正しい意味
- 日本の離婚件数と離婚率の推移
- 結婚何年目に離婚が多いのか
- 子どもがいる夫婦の離婚事情
- 離婚を避けたいときに考えたい対処法
離婚に関する数字を正しく理解し、夫婦関係について考えるきっかけにしてみてください。
離婚率は何組に一組?日本の最新統計から解説
結論からいうと、日本の離婚について「何組に一組」と表現するときは、一般に年間の婚姻件数と離婚件数を比較した数字が使われます。
厚生労働省が公表した2024年(令和6年)の人口動態統計の確定数では、婚姻件数と離婚件数は次のとおりです。
- 婚姻件数:約48万5,000組
- 離婚件数:約18万6,000組
2024年の確定数では、婚姻件数が485,092組、離婚件数が185,904組でした。
離婚件数を婚姻件数で割ると、約38.3%になります。単純に割合で表すと、約2.6組の婚姻に対して1組分の離婚件数がある計算です。
ただし、これは同じ年に発生した婚姻と離婚の件数を比較した数字です。過去に結婚した夫婦が、将来どのくらいの割合で離婚するのかを示したものではありません。
出典:厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計(確定数)」
「3組に1組が離婚する」は本当?
「3組に1組が離婚する」という表現は、年間の婚姻件数と離婚件数を比較したときに広く使われてきた目安です。
しかし、厳密には「結婚した夫婦の3分の1が離婚する」とは言い切れません。
例えば、2024年に離婚した夫婦の多くは、2024年より前に結婚しています。一方、2024年に結婚した夫婦の大部分は、その年のうちに離婚したわけではありません。
つまり、分母となる婚姻件数と、分子となる離婚件数は、必ずしも同じ夫婦の集団ではないのです。
「3組に1組」という数字は、結婚した夫婦の将来の離婚確率ではない。 まずはこの点を押さえておきましょう。
そもそも統計でいう「離婚率」とは?
離婚率という言葉には、いくつかの意味があります。
一般に使われる主な数字は、次の2つです。
- 人口1,000人当たりの離婚率: 人口に対して年間の離婚件数がどのくらいあるかを示す指標
- 婚姻件数と離婚件数の比較: 同じ年の婚姻件数に対して離婚件数がどの程度あるかを示す単純な比率
厚生労働省の人口動態統計で使われる離婚率は、一般に人口1,000人当たりの離婚件数を指します。
2024年の日本の離婚率は人口1,000人当たり1.55でした。
この数字と「3組に1組」という表現は、計算方法が異なります。混同しないように注意しましょう。
日本の離婚率は昔より上がっている?離婚件数の推移
日本では、昔と比べて離婚件数がどのように変化しているのでしょうか。
厚生労働省の人口動態統計によると、日本の離婚件数は2002年に約29万組となり、統計上の大きなピークを迎えました。その後は減少傾向となり、近年は20万組前後で推移しています。
主な年の離婚件数を見ると、次のようになります。
- 2002年:約29万組
- 2010年:約25万組
- 2015年:約22万6,000組
- 2020年:約19万3,000組
- 2023年:約18万4,000組
- 2024年:約18万6,000組
2024年の離婚件数は、前年の183,814組から185,904組へ増加しました。
ただし、1年の増減だけで長期的な傾向が変わったと判断することはできません。離婚件数の推移を見るときは、複数年のデータを比較することが大切です。
離婚件数が減っていれば、夫婦関係は安定している?
離婚件数が減少しているからといって、必ずしも夫婦関係が以前より良好になったとは限りません。
婚姻件数や人口構成、結婚する人の数など、さまざまな要因が離婚件数に影響するためです。
例えば、結婚する夫婦の数が変われば、将来の離婚件数にも影響する可能性があります。また、離婚を考えていても、経済的な事情や子どもの生活などを理由に、すぐには離婚しない夫婦もいるでしょう。
そのため、離婚件数だけを見て「今の夫婦は離婚しにくい」と判断することはできません。
統計は社会全体の傾向を知るためのものです。自分の夫婦関係について考えるときは、数字だけでなく、実際に起きている問題にも目を向ける必要があります。
離婚が多いのは結婚何年目?離婚しやすい時期を解説
離婚率を調べている方の中には、「結婚して何年目が一番離婚しやすいのか」と気になっている方もいるでしょう。
離婚件数は、同居期間別に集計されています。ただし、離婚件数が多い期間と、その期間の夫婦が離婚する確率が高いことは同じではありません。
ここでは、夫婦関係を見直すきっかけになりやすい時期について解説します。
結婚1〜5年目:生活習慣や価値観の違いが表面化する時期
結婚して一緒に暮らし始めると、交際中には気づかなかった生活習慣や価値観の違いが見えてくることがあります。
- お金の使い方や貯蓄に対する考え方が違う
- 家事や育児の分担に不満がある
- 仕事と家庭の優先順位が合わない
- 夫婦で過ごす時間やコミュニケーションが不足している
こうした違いが積み重なると、夫婦関係に不満が生じる場合があります。
もちろん、結婚して数年で必ず離婚の危機が訪れるわけではありません。違いを話し合い、お互いに納得できるルールを作ることで、関係を築いていく夫婦も多くいます。
結婚7〜10年前後:仕事や育児による負担が重なりやすい時期
仕事や子育てが忙しくなると、夫婦で落ち着いて話す時間を確保しにくくなることがあります。
特に、家事や育児の負担が一方に偏っていたり、相手への感謝を伝える機会が減ったりすると、不満が蓄積する場合があります。
- 家事や育児の負担が偏っている
- 仕事が忙しく、夫婦で話す時間がない
- お互いの悩みや不満を共有できていない
- 問題が起きても話し合いを避けてしまう
この時期に限らず、夫婦関係の問題を放置すると、相手が「何を言っても変わらない」と感じてしまう可能性があります。
相手の不満を否定するのではなく、何に困っているのかを聞き、具体的な改善策を一緒に考えることが大切です。
結婚20年以上:熟年離婚を考える夫婦もいる
長年連れ添った夫婦でも、子どもの独立や定年退職などをきっかけに、今後の夫婦関係を見直すことがあります。
例えば、子育て中は家庭を維持することを優先していたものの、子どもが独立した後に、自分の人生や夫婦の関係について改めて考えるケースです。
長年の不満が積み重なっていた場合、生活環境の変化をきっかけに離婚を検討することもあります。
ただし、結婚期間が長いほど必ず離婚しやすくなるわけではありません。熟年離婚について考える場合も、年数だけでなく、夫婦それぞれの状況を確認することが重要です。
結局、何年目が一番離婚しやすいの?
「結婚何年目が一番離婚しやすいか」を正確に知るには、厚生労働省の同居期間別の離婚件数などを確認する必要があります。
ただし、離婚件数が最も多い期間が、その期間の夫婦にとって離婚する確率が最も高いとは限りません。
また、離婚の時期は、夫婦の年齢、子どもの有無、経済状況、夫婦関係などによっても異なります。
結婚年数だけを目安にするのではなく、日頃から夫婦間の問題を話し合い、解決していくことが大切です。
子どもがいる夫婦でも離婚する?子どもと離婚の関係
「子どもがいるから、離婚はしないだろう」と考えている方もいるかもしれません。
確かに、子どもの生活や養育環境は、離婚を考えるうえで重要な要素です。しかし、子どもがいることだけで、離婚しないと断言することはできません。
厚生労働省の人口動態統計では、未成年の子どもがいる夫婦の離婚件数や、親が離婚した未成年の子どもの数なども集計されています。
子どものいる夫婦の離婚について考えるときは、離婚件数だけでなく、子どもの生活や養育環境にも目を向けることが大切です。
子どもがいる夫婦が離婚を考える主な場面
夫婦が離婚を考える理由はそれぞれですが、例えば次のような問題が関係する場合があります。
- 夫婦間の価値観や性格の違い
- 家事や育児の負担をめぐる対立
- 金銭問題や生活への不安
- 浮気や不倫などによる信頼関係の悪化
- 暴力や精神的な苦痛など、安全に関わる問題
ただし、これらがすべての夫婦に当てはまるわけではありません。実際の離婚理由や事情は、夫婦によって異なります。
子どもがいる場合は、何を考えるべき?
離婚を検討している場合は、夫婦の気持ちだけでなく、子どもの生活への影響も考える必要があります。
- 子どもの生活環境をどう維持するか
- 養育費や生活費をどう確保するか
- 親権や監護、面会交流についてどう考えるか
- 子どもに夫婦間の対立を背負わせないために何ができるか
離婚を避けたい場合でも、子どものためという理由だけで、相手に無理な我慢を求めることは適切ではありません。
夫婦関係に改善できる問題があるなら、落ち着いて話し合うことが大切です。一方、暴力や深刻な精神的苦痛などがある場合は、安全を最優先にして専門機関に相談してください。
離婚する夫婦に多い原因とは?夫婦関係が悪化する理由
離婚率が何組に一組なのかを知ることも大切ですが、「なぜ夫婦は離婚を考えるようになるのか」を理解することも重要です。
夫婦関係が悪化する理由は一つではありません。複数の問題が重なっていることもあります。
性格や価値観の違い
結婚生活では、お金の使い方、家事の分担、子育て、休日の過ごし方など、さまざまな場面で考え方の違いが表れます。
意見が違うこと自体が問題なのではなく、違いについて話し合えない状態が続くことが問題になる場合があります。
コミュニケーション不足
夫婦で会話する機会が減り、相手が何を考えているのかわからなくなると、誤解や不満が生まれやすくなります。
仕事や家事に追われていると、必要な連絡だけで一日が終わることもあるでしょう。
短い時間でも、お互いの話を聞き、感謝や気遣いを伝えることが、夫婦関係を見直すきっかけになる場合があります。
お金に関する問題
収入や支出、借金、貯蓄など、お金に関する考え方の違いが夫婦間の対立につながることもあります。
お金の問題は、どちらか一方が我慢し続けるだけでは解決しにくい場合があります。家計の状況を共有し、現実的な対応を話し合うことが大切です。
浮気や不倫による信頼関係の悪化
浮気や不倫が発覚すると、夫婦間の信頼関係が大きく損なわれることがあります。
関係を修復したい場合でも、すぐに以前の状態へ戻れるとは限りません。傷ついた側の気持ちを尊重し、今後について慎重に話し合う必要があります。
暴力や精神的な苦痛
身体的な暴力や、相手を支配するような言動、深刻な精神的苦痛がある場合は、単なる夫婦げんかとして扱うべきではありません。
関係を続けることよりも、安全の確保を優先し、必要に応じて専門機関や法律の専門家に相談してください。
離婚率が高いからといって、自分たちも離婚するとは限らない
「3組に1組が離婚する」という数字を見ると、自分たち夫婦もいつか離婚するのではないかと不安になるかもしれません。
しかし、社会全体の統計から、個々の夫婦が将来離婚するかどうかを直接予測することはできません。
夫婦の関係は、それぞれの生活環境や価値観、問題への向き合い方によって異なります。
大切なのは、数字だけを見て安心したり不安になったりすることではなく、自分たちの夫婦関係を振り返ることです。
夫婦関係を見直すためのチェックポイント
次の項目に思い当たることがないか、振り返ってみましょう。
- 夫婦で落ち着いて話す時間がほとんどない
- 相手への不満を伝えても、話し合いが進まない
- 家事や育児の負担が一方に偏っている
- 感謝やねぎらいを伝える機会が減っている
- 将来の生活やお金について話し合えていない
- 離婚という言葉が何度も出ている
当てはまる項目があっても、それだけで離婚が決まるわけではありません。
ただし、夫婦の間で不満や不安が積み重なっているなら、放置せずに向き合うことが大切です。
離婚を回避したいときに夫ができる5つのこと
もし現在、妻との関係が悪化していて離婚を避けたいと考えているなら、まずは何が問題になっているのかを整理してみましょう。
相手の気持ちを無理に変えようとするのではなく、自分にできることから取り組むことが大切です。
1. 妻の話を最後まで聞く
妻から不満を伝えられると、反論したくなることもあるでしょう。
しかし、最初から否定したり、言い訳をしたりすると、相手が話し合いを続けることに疲れてしまう場合があります。
まずは相手の話を最後まで聞き、何に困っているのかを理解することから始めましょう。
2. 自分に改善できる点を具体的に考える
「これからは気をつける」と伝えるだけでは、相手に変化が伝わらない場合があります。
家事や育児の負担が問題なら、自分から担当することを決める。会話が不足しているなら、相手の話を聞く時間を作るなど、実際の行動に移していきましょう。
3. 感謝や気遣いを言葉にする
長く一緒に暮らしていると、相手がしてくれることを当たり前に感じてしまう場合があります。
「ありがとう」「助かったよ」といった言葉を伝えることは、夫婦がお互いを尊重するきっかけになります。
ただし、言葉だけで問題が解決するわけではありません。日頃の行動と合わせて、継続していくことが大切です。
4. 妻に答えを急がせない
離婚を避けたいと思うほど、早く結論を知りたくなるかもしれません。
しかし、妻が考える時間を必要としている場合は、何度も返事を求めることが負担になる可能性があります。
必要な話し合いは行いながら、相手の意思や希望する距離を尊重しましょう。
5. 必要なら第三者に相談する
夫婦だけでは冷静に話し合えない場合、夫婦カウンセリングなどの第三者を交えた方法を検討できます。
また、別居や離婚条件、財産分与、親権などの問題が生じている場合は、弁護士などの専門家に相談することも選択肢です。
離婚を回避したい場合でも、今後の生活や法律上の問題について正確な情報を得ておくことは大切です。
ただし、どのような対応をしても、相手の気持ちや最終的な判断を必ず変えられるわけではありません。自分にできることを考えながら、相手の意思も尊重しましょう。
離婚率は何組に一組?よくある質問
日本では本当に3組に1組が離婚するのですか?
「3組に1組」という表現は、同じ年の婚姻件数と離婚件数を比較した目安として使われています。
しかし、同じ年に結婚した夫婦のうち3分の1が将来離婚するという意味ではありません。2024年の確定統計では、婚姻件数485,092組に対して離婚件数は185,904組でした。
2024年の日本の離婚率はどのくらいですか?
厚生労働省の2024年人口動態統計の確定数では、離婚件数は185,904組、人口1,000人当たりの離婚率は1.55でした。
なお、人口1,000人当たりの離婚率と、婚姻件数に対する離婚件数の割合は別の指標です。
離婚率は昔より高くなっていますか?
日本の離婚件数は2002年に約29万組となった後、長期的には減少傾向にあります。2024年は前年より増加しましたが、1年の増減だけで長期的な傾向を判断することはできません。
結婚して何年目が一番離婚しやすいですか?
離婚件数は同居期間別に集計されていますが、離婚件数が多い期間と、その期間の夫婦が離婚する確率が高いことは同じではありません。
正確に比較するには、同居期間別の統計を確認する必要があります。
子どもがいる夫婦は離婚しにくいですか?
子どもの有無だけで離婚するかどうかを判断することはできません。子どもの生活や経済的な事情が判断に影響する場合はありますが、夫婦ごとに状況は異なります。
離婚率が高いなら、夫婦関係を改善しても意味がないですか?
そのようなことはありません。社会全体の離婚統計から、個々の夫婦の将来を決めることはできません。
夫婦間の問題に改善できる点があるなら、話し合いや具体的な行動を通じて関係を見直すことはできます。ただし、相手の意思を尊重することも大切です。
まとめ|離婚率は何組に一組?数字の意味を正しく理解しよう
日本の離婚率について、「3組に1組が離婚する」という表現を耳にすることがあります。
しかし、これは同じ年の婚姻件数と離婚件数を比較した目安であり、結婚した夫婦の3分の1が将来必ず離婚するという意味ではありません。
2024年の厚生労働省の確定統計では、婚姻件数は485,092組、離婚件数は185,904組でした。人口1,000人当たりの離婚率は1.55です。
また、日本の離婚件数は2002年に約29万組となった後、長期的には減少傾向にあります。ただし、年ごとの増減や夫婦の状況によって、離婚に関する事情は異なります。
今回のポイントをまとめると、次のとおりです。
- 「3組に1組」は、結婚した夫婦の将来の離婚確率ではない
- 2024年の離婚件数は185,904組
- 人口1,000人当たりの離婚率は1.55
- 離婚件数の推移は、複数年のデータで確認する必要がある
- 結婚年数や子どもの有無だけで、離婚するかどうかは判断できない
- 夫婦関係に問題がある場合は、具体的な改善策を考えることが大切
離婚率の数字を見て不安になったとしても、統計だけで自分たち夫婦の将来が決まるわけではありません。
もし今、妻との関係が悪化していて離婚を避けたいと考えているなら、数字だけを気にするのではなく、夫婦の間で何が起きているのかを冷静に振り返ってみましょう。
相手の気持ちを理解し、自分に改善できることを一つずつ実行していくことが、今後を考えるための第一歩になります。
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